現代社会では、ワークライフバランスの推進や働き方の多様化などにより、仕事へのアプローチに時間的・物理的制約が加わることが珍しくありません。
あらかじめチーム内の役割分担を明確にし、コミュニケーションの手段を確保しておかなければ、業務を完遂させることは難しいでしょう。
時間的・物理的制約が多いなかでこれまで以上の成果をあげるためには、従来の常識にとらわれず、メンバーの業務分担を見直す取り組みが重要です。
そこで有効なのが、「業務分担表」の作成です。
業務分担表をメンバー全員で共有することで、チーム全体のタスク量が把握できるとともに、個々人の役割およびチーム全体の役割が明確になります。
当記事では、業務分担表の定義や作成のメリット、具体的な作り方を解説します。
チーム内のタスク管理を効率化できるツールの紹介もするので、ぜひ参考にしてみてください。
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目次
業務分担表とは
業務分担表とは、業務を洗い出し、誰に何の業務を割り振るかを示した表のことです。
業務分担表を作成することで業務と担当者の関係性が一目で把握できるようになり、業務の見える化に役立ちます。
業務分担表がないと自分の該当する業務にしか意識が向かないため、チームで協力体制を構築することが難しくなります。
普段から協力体制が築かれていないと、何らかの事情でメンバーが急に不在になった場合に、サポートしにくいでしょう。
業務分担表はあらゆるオフィスワークにおいて機能しますが、同時に複数のタスクを担うことが多い人事部や総務部などのバックオフィス部署において特に有効な手段といえます。
業務分担表が必要な理由
労働人口の減少や働き方の多様化などを背景に、昨今の労働環境はめまぐるしく変化しています。
子育て中の社員のなかには、フルタイムで働くことが難しい人がいるでしょう。
親族の介護のために突然の離職を余儀なくされる人もいます。
個々人がそれぞれの事情を抱えながら自分自身の力を最大限に発揮できるようにするためには、諸々の課題を考慮したうえで業務を分担していく必要があります。
また、従来はすべての社員が対面でコミュニケーションを取りながら業務を遂行するスタイルが一般的でしたが、現在ではリモートワークが普及し、物理的に離れた状況で一緒に仕事を進めることも珍しくありません。
多様な働き方が認められることは望ましい変化である反面、コミュニケーションの取り方や進捗管理が難しくなったと感じている人もいるでしょう。
業務分担表でメンバーの役割と仕事の期日を明確にし、進捗を管理することは、着実な業務遂行の一助となります。
業務分担表を作成するメリット
業務分担表を作成するメリットは、以下の5つです。
- 業務分担表で業務完了までのプロセスが明確になる
- 業務の抜け漏れが防げる
- 役割分担が明確になり、責任感を持てる
- 進捗共有によるチーム内のサポート体制の強化
- 業務の属人化を防げる
それぞれについて詳しく解説します。
業務分担表で業務完了までのプロセスが明確になる

業務分担表を作成すると、目的を達成するために必要な業務の一つひとつが明確になるため、目標達成までのプロセスが明らかになります。
プロセスが明確になることで、業務の優先度も自ずとはっきりするでしょう。
また、完了したタスクが可視化されるため業務の進捗度がわかりやすくなり、達成感を感じながら業務に取り組めるようになります。
その結果、長期的な観点で考えると、業務効率化や生産性向上へつながっていきます。
業務の抜け漏れが防げる
業務分担表を作成することで業務の一部だけでなく全体が見える化されるため、人的リソースが不足している業務や重複している業務が明確になり、結果として業務が見落とされたり同じ業務を複数のメンバーが行ってしまったりすることを防止できます。
また、複数人で作業するタスクの場合、担当範囲が曖昧だと誰もが「きっと他の人がやってくれるだろう」と考え、タスクが放置されがちです。
しかし業務分担表を作成して個々人の責任の範囲を明確にすることで、重要なタスクが放置されるリスクを回避できます。
役割分担が明確になり、責任感を持てる
業務分担表によってメンバー一人ひとりの役割分担が定義されるため、業務における責任の所在が明らかになります。
その結果、自分自身の仕事に対する責任感と緊張感が生まれ、業務を完遂しようという意識が高まります。
メンバー全員が自分自身の役割分担を意識しながらタスクに取り組むことができれば、大規模なプロジェクトであっても非常にスムーズに作業が進行するでしょう。
進捗共有によるチーム内のサポート体制の強化

業務分担表を作成することにより、メンバー各人の進捗が可視化されます。
業務に遅れが出ているメンバーがいれば、手の空いたチーム内のメンバーが適宜サポートに回ることができます。
サポート体制が強化されることによって良いチームワークが生まれ、ひいては生産性向上につながっていくでしょう。
業務の属人化を防げる
業務の属人化とは、特定の仕事に関する業務内容や進捗を担当者しか把握しておらず、周囲に共有されていない状態のことです。
業務が属人化してしまうと、業務の停滞や質の低下を招く恐れが高まるため、会社組織としては避けなければなりません。
業務分担表を作成することで特定の人に業務が偏ることを防止でき、属人化の予防につながります。
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業務分担表の作り方
業務分担表の作成方法は、すべてを手作りする方法とテンプレートを活用する方法の2種類があります。
インターネット上ではさまざまなテンプレートが無料で提供されているため、自社の業務内容と合致するテンプレートがあれば、活用すると良いでしょう。
しかし、必ずしも希望に合致するテンプレートが見つかるとは限りません。
また、テンプレートを使用する場合でも、細かい内容は自社の業務に合うようにカスタマイズが必要です。
ここでは、すべてを手作りする方法をご紹介します。
具体的な作り方は、以下の通りです。
- 業務の全体像の洗い出し
- 作業のリストアップ
- 作業完了日の記入
- 雑務の洗い出し
- 担当者の決定
それぞれについて詳しく解説します。
業務の全体像の洗い出し
業務分担表を作成するにあたってまず着手すべきことは、業務の全体像を明確化することです。
メンバー全員の業務内容と、それにかかる時間を記載することから始めます。
業務分担表の作成者がすべての業務を把握しているとは限らないため、メンバーからヒアリングしながら業務を洗い出しましょう。
洗い出しの作業を丁寧におこなうことにより、チーム全体の業務内容および誰がどの役割を割り振られているのかを確認できます。
作業のリストアップ

業務の全体像が洗い出せたら、具体的な作業をリストアップしていきます。
この際、業務の粒度が大きすぎると実際におこなうべき作業の内容が見えにくい場合があるため、できるだけ細分化していきます。
業務を細分化することでおこなうべき作業が明確になり、進捗管理しやすくなるでしょう。
業務の種類が多い場合は、カテゴリを設けてグループ化しながらリストアップしていくと抜け漏れを防止できます。
作業がある程度リストアップできたら、作業の優先順位も決めておきます。
作業完了日の記入
細分化された作業の完了予定日を記載します。
数か月にわたるプロジェクトなどの場合、目標達成や最終納期などのデッドラインを考慮して完了日を決定しましょう。
業務分担表の作成後に追加業務や遅延が発生するリスクも考慮し、期日や人数分配などはある程度余裕を持たせることが大切です。
予定の変更や追加がしやすいように、業務分担表のフォーマットを工夫することもポイントです。
雑務の洗い出し
忘れがちなのが、各種の雑務です。
電話応対や清掃など、特定の誰かが善意でおこなっているような分担の曖昧な雑務が多い場合は要注意です。
一つひとつは取るに足らない作業量でも、いつの間にか雑務が増えて、本来の仕事が回せなくなることもあります。
簡単な雑務ほど、誰が何を役割分担するか公平に決めておきましょう。
担当者の決定

業務分担表の作成にあたって必要な要素がすべてそろったら、各々の作業に適した人材をアサインしましょう。
業務分担は、適材適所に人員を配置することと、人的リソースの最適化のためにおこないます。
業務量に偏りがある状態は公平性に欠け、社員の不信感の要因となる場合があるため、注意が必要です。
業務分担に際してヒアリングをすると、個々人のスキルや得意不得意が明確になり、適材適所の人員配置が実現するでしょう。
担当者の割り振りができたらチーム内で共有し、「業務量に偏りがないか」「メンバーのスキルに合った役割分担になっているか」といった観点でチェックしてもらい、完成度の高い業務分担表に仕上げていきます。
タスク・プロジェクト管理を
シンプルにわかりやすく
Jootoはカンバン方式のタスク・プロジェクト管理ツールです。
直感的に使えるレイアウト、親しみやすいシンプルなデザインが特徴です。
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業務分担表の運用のポイント
業務分担表は一度作成したら終わりではなく、適切に運用することで効果を発揮します。
業務分担表の運用のポイントは、以下の5つです。
- スケジュールに余裕を持たせる
- チーム全員が作成に関与する
- 定期的に振り返り、PDCAを回す
- 業務の優先順位を明確にする
- ツールを導入する
それぞれについて詳しく解説します。
スケジュールに余裕を持たせる
特に大規模なプロジェクトを遂行する場合などは、想定外のトラブルや突発的な業務が発生する場合があるため、スケジュールに余裕を持たせることが大切です。
タイトなスケジュールで業務を進めようとするとミスが発生するリスクが高くなるため、注意が必要です。
余裕を持ったスケジュールを設定することで突発的な業務が発生してもチーム内で協力して対処できるようになり、結果としてチーム全体のパフォーマンスを高めることにつながります。
チーム全員が作成に関与する
業務分担表の作成を主導するのは、管理職などリーダーにあたる人物であることが多いでしょう。
しかし、チームのメンバー全員が作成に関与することがポイントです。
リーダーの独断で業務分担を決めてしまうと、メンバーのなかには不公平感や不満を抱く人もいるでしょう。
全員が作成に関与することで当事者意識が芽生える効果もあるため、作成にあたっては適宜メンバーとコミュニケーションを取り、全員が納得できる業務分担表に仕上げることが大切です。
業務の優先順位を明確にする
特に大きなプロジェクトを遂行する場合などは、業務の優先順位を明確にして取り組むことが大切です。
プロジェクト全体の進行に影響を与える重要な業務を優先的に処理しなければ、プロジェクトの遅延につながるリスクが高くなるためです。
業務分担表を作成する際に業務の優先順位を明確にし、チームのメンバーが一目で優先順位がわかるようにしておきましょう。
定期的に振り返り、PDCAを回す
業務分担表の運用中は定期的に振り返りをおこない、PDCAを回すことが大切です。
分担表に従って業務を遂行している最中に想定外のトラブルが発生したり、メンバーが何らかの事情で仕事に従事できなくなったりすることは多々発生します。
状況に応じて柔軟に役割分担の見直しや修正をすることが大切です。
できれば週次や月次など、頻度を決めて振り返りを実行することがおすすめです。
たとえ大きな問題が発生していなくても、定期的に振り返りの場を設けることでより効果的に業務分担表を運用していけるでしょう。
ツールを導入する
業務分担表はWordやExcelなどで作成して運用することが可能ですが、タスク管理に特化したツールを活用することでより効率的に運用していけます。
ツールによってはタスクの進捗管理機能やメンバー同士でコミュニケーションを図れる機能が備わっているものがあるため、日々の業務管理だけでなく、プロジェクトの進捗管理にも活用できます。
ツールを導入する際は、自社のニーズを満たすツールを選ぶことと、誰でも簡単に使いこなせる操作性がポイントとなるでしょう。
Jootoでタスク管理を効率化し、生産性向上を実現しよう

Jootoは、クラウド型のプロジェクト・タスク管理ツールです。
「時間や場所にとらわれずに多様な働き方を可能にすること」をコンセプトに、メンバー全員がタスクのステータスおよびプロジェクトの進捗状況を一目で把握できることを目指して作られています。
まるでホワイトボードに付箋を貼るような感覚でタスクの振り分けやタスクの進捗管理ができるため、デジタルツールに苦手意識がある人でも問題なく使いこなせるでしょう。
タスクのステータスはメンバー全員がリアルタイムに把握でき、ミスや遅延が発生した場合も速やかに対処しやすくなります。
タスクの進捗状況を可視化できるガントチャートも自動的に作成できるため、手間がかかりません。
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